遠藤雷太のうろうろ日記2

札幌の劇作家。日本劇作家協会会員。 演劇の感想は、できるだけ「否定的なことを書かない」「社交辞令で褒めない」「人と違うことを書く」という方針。

東京都立千早高等学校 演劇部『見えない女子の悩み』

全国高等学校演劇協議会2021上演11

2021/12/25

学級委員長不在のクラスでの高校生活を描いた話。

しょうもないオープニングで声出して笑った。

学校生活のスケッチと群唱を並べた構成で、面倒見のいい学級委員長の不在が全体の軸になっている。映画「桐島、部活やめるってよ」の見せ方に近い。

実際のところはわからないけど、いわゆる進学校でもないし、部活の強豪校という感じでもない平凡な学生という立場を逆手にとって、うまく見る人をリラックスさせてくれる。

本作でもコロナ禍の学校生活を描いていて、全員、厳格にマスクを着用している。

しかし、今まで見てきた作品と比べて語り口に苛立ちや諦めのような暗さがなく、全体的に「今さら自分たちが世の中を憂いてもしょうがない」という開き直りのような明るさを感じる。

肩の力が抜けている。正直な『銀河鉄道の夜』のくだりも笑った。

今できることとできないことを見極めた、地に足の着いた作品だった。