遠藤雷太のうろうろ日記2

札幌の劇作家。日本劇作家協会会員。 演劇の感想は、できるだけ「否定的なことを書かない」「社交辞令で褒めない」「人と違うことを書く」という方針。

宣伝

せっかく毎日のようにブログを更新しているのに、公開中の自作の宣伝もしないのはどうかと思いまして、紹介しておきます。一人芝居だけ有料にしていますが、他の3作は無料で読めます。上演料は別途相談となります。よろしければ、どうぞ。

『オリオリ』(戯曲デジタルアーカイブ)

『雨夜の喜劇』(戯曲デジタルアーカイブ)

『いつか、ひとやすみ。』(戯曲デジタルアーカイブ)

『ホールスタッフ・アローン』(Kindle・一人芝居)

 

ジョブキタ北八劇場『12人の怒れる男』

2026/9/24

・アメリカの陪審員裁判で、12人の陪審員が、ある殺人事件で起訴された被告の有罪無罪を話し合う話。

・同演目を劇場で見るのは少なくとも3回目。

・二階席。見下ろす構図。

・テーブルと椅子と必要最低限の装置に、巨大な天井が浮いている。上部から押さえつける感じを出したほうが、本作の持つ閉塞感を出しやすいのかなと思ったりする。

・最初の投票結果が出るところまで、各人が好きに動いているようで、見ためゴチャゴチャしてない。練度高い。

・基本、事件は舞台上で起こすべきなので、主要な事件(少年の父親殺し)を会話のなかだけで説明するのは、本来避けたい設定。こういう討論型の作品だとそうなりがち。

・本作では、どんな事件があって、基準はこれ、判断のポイントはふたつ、根拠は~情報の出し方が的確でわかりやすい。難しいことをやっている。

・多くの人が知っているだろう映画版では、中心人物の8号が正義の人でとにかくかっこいい。

・比較すると、本作の8号は感情的になりがちで、泥臭い感じだった。演じているのは小林エレキくん。

・途中、会話が滑らかなところと、ザラザラしているところがある。ザラザラからは人間臭さを感じる。わざとではなくても、ある程度は計算されているんだと思う。

・他の人も全体的に怒りっぽくて、前に見た時よりもタイトル通り怒れる男たちになっていたと思う。

・陪審員長の1号はほとんどの時間帯でアンカー的な立ち位置を守っているので、他の人たちは強く演じられる。能登くんの抑えが効いている感じ。

・8号と強く対立するのは、主に3番号と10号。

・3号は息子への私的な感情、10号は差別感情で、違いはあるものの、クライマックスで感情を爆発させて、周りを沈黙させる役回り。見せ方が難しい。

・10号の明逸人さん。パンフ見たら、別の回で12号も演じているそうだ。セリフや動き覚えるのホント大変そう。

・3号の納谷真大さんが一番怒っていた。客出し時、お客さんに血圧を心配されていた。

・話の内容は大体わかってはいても、ちゃんと良い物観た感覚になれる作品だった。

Fateema Al-Hamaydeh Miller『香水』(2023年 カナダ 14分 40秒)

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2026/9/24

香水の店を営むゲイの男が、母親に振り回されられつつ、運命の男と出会う話。

英語だけでなく、アラビア語と思われる文字テロップの演出を積極的に使っていて、出てくる男は厳つめだけど、映像はポップに仕上げている。

悲しんでいる人間があえて笑って、聞いている人間が相手の悲しみを引き受けている感じ、言葉の説明がなくても十分に伝わる。

香水の話から、自然に相手に惹きつけられるところ、自然な流れすぎて面白い。

恋をするときれいになるという話は良く聞くけど、ひげ面の男でも適用できるんだとわかる。明らかに自慰の時の顔と違う。

そんな彼にとって難しい存在が母親。服装がだいぶんピンクだった。ヒジャブまでピンク。イスラム文化圏的にアリなのか。

そんな母親との今後のことも含めて、最後のちょっとした切り返し演出がおしゃれだった。たしかに本作のエピソードは始まりに過ぎない。

Yui Hara『POLICE MEN』(2025年 日本 10分0秒)

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2026/9/21

ベテラン、中堅、若手の警察官が、ちょっとだけギスギスながらも指名手配中の犯罪者を捕まえようとする話。

警察官の日常と非日常を描いている。

若手の女性が一番優秀で、男性2人は年上だからと言って特に優秀なところを見せてくれるわけではない。

カップラーメンの好みでケンカしているくだり、高校生くらいならわかるけど、大の大人になってあの勢いでできるのはすごい。

後輩からの苦言がもっともすぎる。

なんとなく、ギスギスしていた三人が和解するような雰囲気の話になっているけど、結局、若手の女性警官が譲歩しただけのように見えてしまった。

現実の警官はもっと頑張ってそう。

あと、本当に紙一重のところまで追いつめられて、命からがら逃げられたのに、同じ生活圏にとどまって、のんきにパチンコしている指名手配犯はどういう了見なんだろう。

きっとろんどん『~帰ってきた探偵写楽弥太郎シリーズ~蘇る沈黙』

2026/9/20

・さえない探偵が、かつて自分が操作の邪魔をしてしまった未解決事件の真相に迫る話。

・久しぶりのBLOCH。2024年の12月以来だった。大きく変わったところもなくて安心。

・古き良き探偵モノのパロディっぽい体裁。そのあたりも類型は多そうだけど、多少年月が経たくらいでは廃れない強い型とも言える。

・いきなり正面の壁がぐるんと回って探偵が出てくる。舞台サイズに対してかなり大きな壁がものすごく滑らかに回って驚く。あれみんなやりたいと思う。

・場面転換を多用する作品だったけど、この壁の回転と照明の切り替えでうまく進行していた。

・自動車のシーンも多い。アフタートークでも触れられていたけど、椅子を並べているだけでも、音響と照明を合わせて巧く見せていた。

・加納絵里香さんの轢かれっぷりと、棚田満さんの燃えるフォルクスワーゲンが好きだった。

・カーアクションもなんとかできる。

・久しぶりに見る演者さんが多くて、懐かしい気持ちになる。みんな元気そうでなにより。

・木山正大くんは本格的に役者復帰するんだろうか。

・幕間っぽいタイミングで、観客のストレッチタイムを設けていた。長尺の作品だと素直にありがたい。内容にもよるけど、増やしてほしい試み。

・未解決事件の見せ方がネタっぽかったので油断していたら、思いっきり本筋だった。

・見ている間は、話がどういうつながりなのかあまり理解できず、あとで確実に繋がっているところから類推して全体像を把握しようとする感じ。

・なので、最後の方がこんがらがってしまい、元不動産屋の男と、お好み焼き屋のバイトたちの関係がいまだによくわからない。

・未解決事件について、警察が無能だったわけでもなく、探偵の証拠隠滅がギャグとして処理されるでもなく、それらに理由があったのはうまくつないでいる。

・アフタートークでは、出演していた井上悠介くんと棚田満さんに、もえぎ色の光燿萌希さん、きっとろんどんメンバーの三人。

・脚本の完成タイミングを聞いて色々思い出してしまった。胃が痛くなる思い。

逃避ラン「新川通沿いコース」(インターバル速歩)

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2026/9/20

5セット 30分 3.1㎞ 3774歩 120kcal

インターバル速歩3回目。

13時頃開始。天気が良く暑くもない。

途中で靴の中に砂が入った関係でやや歩数が少ない。それでも距離は過去と一緒。

ストライドよりも回転、腕はふんふん振る。

ふくらはぎの外側の筋肉にハリを感じる。

終わってダッシュ。2本やって余裕があったのでプラス1本。無呼吸持ちなので、呼吸器を鍛えることで改善を祈る。

「ラジオ体操 第1 お江戸編〈熊さん、八っつぁんver.〉」を聴きながら、クールダウン。

入船亭小辰と立川吉笑が落語家なのに掛け合いしながらカウントしてくれる。カウントの途中で「いま何時だい?」と聞いてくる。

ワンセットこなしたら肩回りが重だるくなる。

スタートから体操、シャワー終わりまで大体90分。

ほんとは午前中のうちに済ませたかった。

なかなか習慣化できない。

※ジェラテリア ヴェリタのジェラート+ソフトクリーム(記事の内容とは関係ない)。

Anika Kan Grevstad『私の友達はロボットのビーンズ』(2026年 アメリカ 13分30秒)

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2026/9/16

一人暮らしの若い女性が、親からプレゼントされたロボットと過ごすことで、日常に活力が生まれてくる話。

学生が授業を受けているのかと思ったら、朝の業務周知みたいな感じだった。

リモートで営業の仕事をしている。

映写機の付いたメガネ。投射されるディスプレイのデザインがかっこいい。目には良くなさそう。

時計やデスク、電子レンジ、キーボードのデザインもかわいい。

かと思ったら、急にマズそうな冷凍食品が出てくる。味も触感も全然想像ができない。

2人の変化は食事やジョークの変化で表していく。

彼女は、ロボットと過ごすことで、だんだんロボットが傍に居なくても大丈夫になっていく。

大事な人のために尽くしたことで、相手が自分を必要としなくなってしまうという話は、人間とロボットに限らず、よく見かけける。

木下順二の言うところの「劇的」の型そのまんまで強い。

「2026年9月17 日 北海道日本ハムファイターズ 対 西武ライオンズ」

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2026/9/18

・12時ちょっと前にエスコンに到着。

・天気がいい。ルーフオープンの施設内をぐるっと散歩。

・超夏祭りが終わって、ちょっと寂しい。

・外の広場で弁当を食べたり、スタバで作業しながら開場を待つ。夏祭りが終わって、ここ数か月の中ではのんびりした空気。

・気が付いたらいい時間になっていた。人も増えていた。そして空腹。

・パン気分だったので初めてトリュフベーカリーに入る。

・トリュフ風味の塩パンと、ごろっとした肉入りのカレーパンを購入。値段相応においしい。

・16:30ぐらいにエスコン再入場。一気に人が多い。

・日本酒の試飲会。全16種類から1種類選べる。「シャトー大雪乃蔵純米大吟醸吟風」おいしい。

・西武ライオンズ戦。優勝争いはもう落ち着いてしまったけど、クライマックスシリーズの開催地に影響する二位争いは、わりと天国と地獄の分かれ目。

・今日はライト側のメインフィールド(2階席)。

・通路と通路の真ん中。席が埋まったら動けない位置。

・前後左右年齢層は高め。隣のご夫婦は、試合中、寿司やら、なるとの唐揚げやら、ずっと食べてた。

・総じて見やすいけど、ライトフェンス間際の打球だけは見えない。序盤にネビン選手のホームランがあったので、こっちに打球が飛んでくるたびにドキドキする。

・斜め後ろくらいにヤジ将軍みたいなお客さんがいて、結構ウケていた。内容より、スタジアムサイズをものともしない発声がすごい。

・ラジオを忘れたので、ユーチューブの実況サイトを聞いたりコメント欄を見ながら観戦。

・試合は4対2でファイターズの勝ち。快勝。

・ホームランの点が多く点数のわりに早めに終わった。

・今シーズンの西武戦は今日で最後。西武の選手が出てきて、観客席にあいさつ。開場から温かい拍手。

・「二泊三日のビーフシチュー」を購入して食べる。ちょっと安くなっていた。おいしい。

・今シーズンのライブ観戦はたぶん今日が最後。CSがエスコンでできれば、行くかも。

・今年の現地観戦は9回。7勝1敗1分。チームとしては残念なシーズンだったけど、個人的には良い思いができた。

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Caleb J. Roberts『ホームバード』(2022年 イギリス、アイルランド 11分36秒)

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2026/9/15

家出した息子が帰郷してきて、迎えに来た父親と時間を過ごす話。

老人というほどではないけど、不器用で融通の利かなさそうな父親。

そして、親しげでもなく、拒絶するでもない、何か事情のありそうな息子。

レトロなゲームセンターから始まる。

否応なしに過去の遺物というか、世代の移り変わりを感じさせる、もの寂しい舞台設定。

話が進むにつれ、その事情は見えてくるけど、何から何まで明らかになる感じではない。

いかにも、彼の抱える事情には疎そうな父親が、不器用ながら、息子に対して思いを伝えるところが見せ場。

きれいにまとめようとしていないところが良かった。

いろんな人間関係がある中で、最大級に濃密な「家族」であっても孤独や疎外を感じてしまう母親。作中には登場しないけど、想像が広がってしまう。

意地悪しないで早く二人は母のところに帰ってあげてほしい。

教文演劇フェスティバル2026「短編演劇祭」

2026/9/13

・台本審査から選出された4団体が約20分の演劇を上演し、審査員と観客の投票で優勝団体を決める仕組み。

・テーマは「コウ」。毎年テーマはあんまり重視されていない。

・磯貝圭子さんが、MCとしてほぼ一人で進行していた。全団体上演後、投票結果が出るまでの結構な時間をつないでいた。

ごまに『剣を交えて愛しむを知る』

・出会いを求める成人女性が、マッチングアプリで知り合った中学生男子に剣道を教える話。なにそれ。

・最初の紹介映像で、パンツ一枚の人形が観劇上の注意を伝える。うまく場の緊張をほぐしていた。

・危なっかしい題材のわりに、先手先手でツッコミでフォローしているので安心感がある。

・「マッチングで知り合った中学生に剣道を教えることが合法かわからない」(大意)と困惑するところ好き。

・無理にテーマを探さなくてもいいけど、剣道という競技を通して「武道」や「殺す」いたいな言葉の欺瞞性に注目しているのかなと思ったりする。

・情宣写真の印象に反して、エンタメとしてバランスがいい。色々チャレンジしながら身に付けた感覚なのかな。

後手必殺ファジィ集合『TETSUDUKI』

・安楽死が合法化された世界で役所の職員が経験を積んで成長する話。

・安楽死という題材はそこまで珍しくないので、正義や感情というより、どこまで公私の区別を明確にするかという話と受け取った。

パスプア『幸か不幸か歩こうか』

・人や物の幸福度を数字化できる女性二人が、夢や現実や妄想でその特殊能力を活かそうとする話。

・YouTubeのオススメ動画でたまに見かける設定。

・大学受験の偏差値っぽい。50で平均みたいな。

・こちらの体調の影響もあって、独特の語り口にうまく乗れず集中が続かなかった。

Gin’s Bar『イーハトーヴの雪』

・津波で亡くなった他人の遺体に、自身も家族を失った男が語り掛ける話。

・ゲスト審査員の鴻上さんも触れていたけど、確かに紹介映像がなかったら、状況がわかりにくかったかも。

・とは言え、東日本大震災の記憶を風化させないという視点でも意義深い上演だと思う。

・優勝はゴマに。演技面、演出面で大ホールの広さに一番うまく適応していたのはちょっと意外だった。

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(9月13日 14時)

Lena Tsodykovskaya『嵐』(2023年 アメリカ 7分54秒)

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2026/9/11

寝室にいた若い男女が、不思議の物音と、ポルターガイスト現象、謎の視線に動揺する話。

短い話だし、わりと早い時点で、メタ視点による何かだということはわかる。

そして、最後まで見てもどういう仕掛けなのかはよくわからなかった。感想コメントも見てみてもよくわからない。

ホラーっぽい雰囲気ではあるけど、ジャンルとしてはホラー風味の違う作品。

たぶん男女が神経質になっている、謎の視線の正体はこの作品を見ている視聴者(観客)だと思う。

一応、そのメタ要素がポイントの話だと思うけど、それとは全く別にポルターガイスト現象も起きているので、登場人物にとっての脅威が分散している。

映像的な見せ場も、メタ要素関係ない。

もともと第四の壁という言葉もあるくらいだから、ホラーとしてもメタ視点としても中途半端で、面白いポイントが見えにくかった。