遠藤雷太のうろうろ日記2

札幌の劇作家。日本劇作家協会会員。 演劇の感想は、できるだけ「否定的なことを書かない」「社交辞令で褒めない」「人と違うことを書く」という方針。

2021-01-01から1年間の記事一覧

ジェームズ・ガン監督『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021年)

2021/12/28 ・様々な能力を持った犯罪者たちが決死隊を組まされて、カリブ海の小さな国で行われている恐ろしい計画を阻止しようとする話。 ・DCコミックスはマーベル以上にわからないけど、ジェームズ・ガン監督のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは楽し…

朴性厚監督『呪術廻戦 0』

2021/12/27 ・事故死した幼馴染の呪いを抱えた高校生が、呪術の戦いを通じて成長していく話。 ・上演スケジュールが何かの時刻表並み。 ・それでも混雑しているけど、おかげで当日でも見たい時間にチケットが取れた。特典の「呪術廻戦0.5」ももらえた。 ・鬼…

清水健斗監督『漂流ポスト』(2021年)

2021/12/27 ある女性が東日本大震災で亡くなった親友への手紙を「漂流ポスト」に投函する話。漂流ポストは陸前高田市に実在する。 震災で大切な人を失った人たちが、故人への手紙を投函することで、少しでも苦しみを和らげようとする。 最初は、なんとなくこ…

東京都立千早高等学校 演劇部『見えない女子の悩み』

全国高等学校演劇協議会2021上演11 2021/12/25 学級委員長不在のクラスでの高校生活を描いた話。 しょうもないオープニングで声出して笑った。 学校生活のスケッチと群唱を並べた構成で、面倒見のいい学級委員長の不在が全体の軸になっている。映画「桐島、…

久留米大学附設高等学校 演劇部『19-Blues』

全国高等学校演劇協議会2021上演9 2021/12/23 バンドを組んでいた高校生三人組が、コロナ禍の中でそれぞれの卒業一年目を過ごす話。 とにかくコロナ禍の話が多い。どれだけ高校生活に大きな影響を与えたのかがわかる。 「いつか終わるのかな」という素朴な…

岩手県立千厩高等学校 演劇部『2020年のマーチ』

全国高等学校演劇協議会 上演2 2021/12/20 コロナ禍のなか、シェアハウスに暮らす女性4人のうち1人が海外旅行の後に寝込んでしまい、関係が危うくなる話。 登場人物は二十代中盤くらい。 今回の春フェス作品の中では、唯一演者全員が社会人の役。新鮮。 声…

島根県立横田高等学校 演劇・放送部『20205678』

2021/12/17 コロナ禍の制約のなか、演劇部が学校祭での上演を目指す2020年5月から8月までの話。 冒頭。教育委員会の指導で、マスク着用、ソーシャルディタンス、発声NG(できるだけ)で行う旨が宣言される。 加減がよくわからない部分もあるけど、最初にルー…

市立札幌啓北商業高等学校 演劇部『ラフ・ライフ』

全国高等学校演劇協議会 上演6 2021/12/14 真面目な学級委員長が、元クラスメイトから学校祭に向けて漫才の相方になるよう頼まれる話。 唯一、ライブでも見ている話。 見たのが一月、本配信の春フェスが三月。会話の聞きやすさや動きの滑らかさがアップして…

大分県立大分豊府高等学校 演劇部『むれたがる私たち』

全国高等学校演劇協議会 上演5 2021/12/14 学校に居場所のない生徒たちが集まる「階段部」が遊んだりケンカしたりする話。 第15回春フェス作品5本目にして、はじめてコロナ禍と直接関係がない作品。 心の傷を抱えた生徒や先生が集まる、校舎の隅の隠れ家的…

埼玉県立秩父農工科学高等学校 演劇部『空が落ちてくる』

全国高等学校演劇協議会 上演4 2021/12/14 何かを発表しようと頑張っていた生徒たちが何かのために全部中止になってしまう話。 コロナ禍に苦しむ演劇部の話は全国いくらでもあるだろうから、その説明は全部端折って抽象度を上げつつ、その抽象度を活かした…

yhs『幕あけ前』

2021/12/9 ・演劇の本番直前に、役者間の大喧嘩をきっかけに様々なトラブルが発生してしまう話。 ・60分間の短めの作品。 ・劇中劇は二人芝居。どんな内容の作品かはよくわからないけど、どうやら最後には歌う構成。演者は不仲が噂されるミュージシャンとい…

クロエ・ジャオ監督『エターナルズ』(2回目)

2021/12/9 シネマフロンティアにて二回目鑑賞。 初見のあと、パンフを読んだり、批評を聴いたりして、ある程度、頭に知識がある状態。 必ずしも肯定的なリアクションばかりではなかったけど、二回目もちゃんと面白かった。 話の筋がわかっているので、わりと…

メガネニカナウ『ほぼ永遠の稽古場』

2021/12/5 ・ロミオとジュリエットを上演するために集められた人たちが、目的地の星に向かう途中で宇宙船のトラブルに見舞われる話。配信。 ・トラブルの結果、参加者のうち一人だけおよそ20年間のコールドスリープができないことが判明する。 ・行定さんも…

青森県立木造高等学校『全部コロナのせい!!』

青森県立木造高等学校『全部コロナのせい!!』 2021/11/30 コロナ禍の生徒会役員たちが、各学校行事の開催を問う全校アンケートの集計を行う話。 アトロクの高校演劇特集によると、青森県は規制が厳しく、マスク上演前提の作品として作られたそう。 結局、…

追手門学院高等学校演劇部『学校へ行こう』

全国高等学校演劇協議会2021上演3 2021/12/2 高校生にして人生に疲れている一人の男子に、仲間たちがそれぞれの理想の人生を語る話。 平凡なタイトルもコロナ禍では特別な意味が生まれる。 広い素舞台の中央、一人の生徒がパソコンを見ているところから始ま…

長崎県立長崎北高等学校学芸部『明日、ドーナツは宇宙の夢を見る。』

全国高等学校演劇協議会2021上演1 2021/11/30 大会の脚本提出期限前日に、フェイスシールドの着用必須が判明して動揺する演劇部の話。 彼らの作品はコロナ禍後を描いているので、フェイスシールドの着用は致命的という状況。 本作の役者はフェイスシールドを…

Pityman『おもいだすまでまっていて』

2021/11/28 ・娘二人が母親を連れてスカイツリーを見に広島からやってくる話と、彼女たちの過去と未来の話。 ・Pitymanは東京を拠点にする劇団。初見。 ・弦巻楽団の大文化祭、今年は特に面白そうだったのに他の作品は全然スケジュールが合わず、残念。 ・介…

クロエ・ジャオ監督『エターナルズ』

2021/11/22 ・あの『ノマドランド』の監督が、マーベル作品を撮るというので、好奇心にあらがえず見に行く。 ・様々な特殊能力を持つ不老不死の集団エターナルズが、人類の発展と平和、地球を守るために戦う話。 ・冒頭の登場人物紹介的なプロローグがかっこ…

OrgofA『ひびそい』

2021/11/20 ・長女、長男、次女の三人きょうだいが、それぞれの結婚をめぐってお互いの気持ちをわかりあおうとする話。 ・「きょうだい」表記はフライヤー準拠。誰か兄弟と姉妹を統合する言葉を発明してほしい。 ・舞台の三面を客席が囲う配置。解放感がある…

きっとろんどん『STAGE』

2021/11/12 ・閉鎖した劇場に忍び込んだ三人の女子高生と五人の男子高生が時空のひずみに巻き込まれてしまう話。 ・北海道四季劇場は何年も前に一回しか行ったことがない。その前だとJRシアターまで遡ってしまう。 ・受付から客席への動線が記憶と違う。閉鎖…

座・れら『おやすみ、母さん』

2021/11/11 ・自殺を宣言する娘と止めようとする母親の二人芝居。 ・タイトルは地味だけど、1983年のピューリッツァー賞戯曲賞を受賞している。こういう作品は絶対見て損はない。 ・個人的に、男性二人芝居に比べて、女性二人芝居は観る機会が少ない。 ・ラ…

演劇公社ライトマン「T.C.R/S.P.T」

2021/11/9 ・長くて10分の短編を一気に上演する企画。 ・脚本は外部の作家五人とライトマンのメンバー。その外部の作家のうちの一人が自分。 ・開演早々、迫りくるおじさんたちの壁。そして薄暗がりのなかでおもむろに始まる筋トレ。 ・自分の作風的にあまり…

クラアク芸術堂『あゆみ』

2021/11/7 ・初めてのカタリナスタジオ。新しい劇場ということもあってきれい。椅子の座り心地もよくて見やすい。 ・十人の演者が一人の「私」の一生を演じる話。 ・演者たちは、ごく短い時間間隔で代わる代わる「私」とその周りの人たちを演じる。 ・演者が…

稲塚秀孝監督『日高線と生きる』

2021/11/5 JR日高線鵡川・様似間116キロの廃止の経緯、沿線に暮らす人々の生活、線路の有効活用を模索する人々を追うドキュメンタリー。 それなりに長いこと北海道に住んでいるのに日高本線の当該列車には乗ったことがない。 あの北海道の斜めのラインを南東…

『柄本家のゴドー』

2021/11/05 兄弟ユニットET×2が演出に柄本明を迎えて『ゴドーを待ちながら』を上演するまでのドキュメンタリー。 その兄弟とは、柄本佑と柄本時生。つまり柄本明の息子。まさに柄本家のゴドー。 wikiで経歴を見てみると、自分が知らなかっただけで、それぞれ…

ヒュー妄『COVIT-2030』

2021/10/30 ・コロナ禍の日本のような世界で、「息子」が変異コビットのコビ子とともに蒸発した「父親」を捜す話。 ・「オギャー公演」なので、ヒュー妄(「ひゅーもわ」と読む)というユニットは初めてだけど、参加者の組み合わせには見覚えがある。 ・主演…

BLOCH PRESENTS「DUO PROJECT vol.5」

2021/10/23 ・20分ちょっとの二人芝居を三作品。 RED KING CRAB『ギッチャ』 ・自転車置き場で女子高生二人が語らう話。 ・演じている役者さんも女子高生とのこと。初々しい。 ・舞台上に自転車置き場の転倒防止柵が二基。地味に用意が大変そう。簡素だけど…

ヴィンセント・ミネリ監督『巴里のアメリカ人』(1951年)

2021/10/22 ・パリにやってきた絵描き志望のアメリカ人ジェリーが、そこで出会った女性に一目ぼれする話。 ・最初に出てくるジェリーの暮らすアパート。色々仕掛けがあって面白い。リフト式のベッドや収納式のテーブル、あんまり話に関係ないけど、やたらと…

松竹ブロードウェイシネマ『パリのアメリカ人』

2021/10/19 ・戦争が終わったばかりのパリ。画家と音楽家と歌手志望の三人組が、お互い内緒にしつつ同じ女性に惚れてしまう話。 ・1951年の映画が先。ほんとの終戦直後に、こんなにご機嫌な作品が作られていたのか。 ・戦争あけの解放感がそのまま演出にも反…

見里 朝希『マイリトルゴート』

第24回 文化庁メディア芸術祭 スペシャルサイト マイリトルゴート 2021/9/29 「PUI PUI モルカー」の監督、美里朝希さんが東京芸大大学院での修了制作として作ったストップモーションアニメ。 おとぎ話「オオカミと七匹の子ヤギ」をもとにした、わずか10分ち…