遠藤雷太のうろうろ日記2

札幌の劇作家。日本劇作家協会会員。 演劇の感想は、できるだけ「否定的なことを書かない」「社交辞令で褒めない」「人と違うことを書く」という方針。

フランシス・フォード・コッポラ監督『ゴッドファーザー PART II』(1974年)

2021/4/2

・マフィアのボスになったマイケルが表裏の仕事と家族との軋轢に苦しむ様子と、彼の父がマフィアのボスになるまでの過程、異なる時間軸の話を交互に見せていく話。

・登場人物が多いし、人間関係も複雑。一見して全然わからず、字幕と吹替えを交互に見ても、なかなか全体像がつかめない。

・前作からそれなりに時間もたっているし、ビデオもそこまで一般的じゃなかっただろうに、当時のお客さんはどこまで理解しながら見てたんだろう。

・前作だと、全部はわからないまでも、わかった気になれる程度にはカタルシスもあった。

・公開当時に同じ映画を何度も見るような人が多かったとは思えないし、本作を一回で理解するのは、攻略本なしでファミコン版の「ドルアーガの塔」をクリアするくらい難しいと思う。

・専門雑誌とかで補足する感じなのかな。

・前作のマイケルはどこまでも有能で、ピンチになっても必ず機転と度胸で切り抜ける。殺す殺されるの多い作品内で彼だけは死にそうにない。

・本作では、彼の有能すぎる部分がかえって足かせになってしまう様子を見ることができる。

・有能ではない人の気持ちが全然わからない。コントロールしているつもりが振り回されている。

・前作のスマートなイメージとは大分違う。

・特に兄のフレドとの対比が残酷。

・妻の気持ちも妹の気持ちもわかっていない。

・ドアを閉めるだけで、あんなに冷酷に見える人、初めて見た。

・前作でもあった終盤の人死ラッシュも、今回は後味の悪さばかり残る。

・彼の父ヴィトーのルーツは、そんな彼の悪戦苦闘ぶりと対比するかのように描かれる。

・人殺しは同じようにあるものの、どことなく牧歌的で、なんならコミカルに感じる。

・若き日のヴィトーを演じているのは、ロバート・デ・ニーロ。見た目はそんなに共通点ないけど、声が似ている。

・マイケルとヴィトーを交互に見せることで、対比や息抜きの効果はあるものの、結果202分もある。

・構成は面白いけど、結局映画二本見てるのとあまり変わらないんじゃないかと、ついつい思ってしまう。

(Prime Video)